プロローグ
はじめまして。私は定年退職前の10年間、職員として「計量」に関する業務に携わり、退職後は「計量士」として、計量に関する業務に携わりました。
私は、高校時代に「ガモフ」の著書に触れ「物理」の面白さに心を惹かれました。それもあって大学受験は「理科系」を目指し、数学や物理を勉強しました。大学受験には失敗しましたが、その時の勉強が数十年後に「計量士国家試験」受験の際には大いに役立ちました。そのように、高校で習う数学や物理は、受験にも実務にも非常に重要なものです。
しかしながら、それでも私は学校で習う物理には、「違和感」がぬぐえませんでした。例えば「重力」についてです。学校物理では、「重力に関する計算」については教えてくれます。しかし「重力」が「何」なのかは教えてくれません。「重力とは何ですか?」と質問でもすれば、「何を馬鹿なことを言っているのか。重力ぐらい誰でも知っているではないか。」と叱られそうです。
ということで、私は「物理の計算」よりも、そもそも「重力」とは「何」なのか、そして「重力」は「何故」生じるのか、といったことなどに関心が集中してしまいました。その結果、当然のことながら大学受験には失敗したわけです
浪人中、父に「重力について知りたい」というと、父は「それなら理工系ではなく、哲学へ行くべきだ。」と言いました。それで進路を変えて文科系の哲学に行くこととしました。
大学で「哲学」を学ぶ中で、哲学とは大変面白い学問だなと思いました。特に「弁証法哲学」の持つ論証の威力、その奥深さと応用の広大さに深く感銘を受けました。しかしその後、関心は次第に政治や経済へと移り、これとともに「物理」への関心も薄れてしまいました。就職後は、これに加えて実務上の知識や法律などに関心が移り、物理への興味はますます薄れてしまいました。
しかし人生も後半となる中、奇しくも「重力」に関わる仕事に携わることとなりました。
そしてそのとき、改めて若き日の疑問、「重力とは何か?」等々についての疑問が湧きました。以後折に触れて重力など、身近な物理現象について考察を進めてきました。
この考察の結果を、徐々に当ホームページに掲載していきたく思います。よろしくお願いいたします。